2023年に入ってから為替相場が大きく動いたことで、外貨への投資に注目が集まっている。その代表的なものがFX(外国為替証拠金取引)だ。FXというと、短期売買で利益を上げる投機的なものという印象を持っている人も多いかもしれない。しかし、FXはリスクを抑えた長期投資にも活用できる。
諸外国と日本の金利差がますます開いていく中、外貨に投資しないことは大きな機会損失につながります。今回は、FXで行う長期投資について解説いたします。
長期のトレードについて
FXといえば、画面とにらめっこしながら頻繁に売り買いを繰り返す短期投資というイメージが強い。米雇用統計の発表など、為替相場が動きやすいイベントの生中継では、発表直後の値動きを解説するFXトレーダーが多く、1円や2円の値動きに興奮する姿はお祭りのようで、それだけで楽しいと感じたことがある人も多いのではないでしょうか。しかし、これはFX投資の一側面でしかなく、このようなイベントがあっても淡々と長期投資を行う長期トレーダーも存在する。
FXの長期投資は、資産を保有することで得られる収入である「スワップポイント」を狙う投資スタイルなので、基本的にはずっと買い持ちで、通貨の浮き沈みを気にする必要はありません。
株のように破産やゼロになるリスクを心配する必要がないので、レバレッジさえ低く抑えれば安心して持ち続けることができる。
スワップポイントについて
外貨預金の金利に相当するものをFXではスワップポイントと呼ぶ。正確には、金利の低い国の通貨を売り、金利の高い国の通貨を買うと、金利差から生じる利益を受け取ることができる。例えば、日本の金利が0.01%、米国の金利が3.25%のとき、日本円で米ドルを買うと、金利差である3.24%のスワップポイントを受け取ることができる。
このスワップポイントは日割りで計算され、土日も含めて365日毎日発生するので、長期投資を考えている人は、なるべく早めに始めるのが得策だ。
スワップポイントで稼ぐコツは?
1:高金利な通貨ペアで
スワップポイントを得るには、高金利通貨で取引すること。
2国間の金利差」が大きいほど、スワップポイントが高くなるからだ。
主な高金利通貨には、メキシコペソ、トルコリラ、南アフリカランドなどがあります。
スワップポイントを効率よく稼ぐには、上記の高金利通貨で取引することが大切です。
2:レバレッジは控えめに
多額のスワップポイントを獲得するために、レバレッジをかけすぎないこと。
レバレッジをかけすぎると、損失が発生する確率が高くなるからです。
ポジションを長期間保有すると、レートが不利に動いたり、価格が予想外に動いたりする可能性が非常に高くなります。
高いレバレッジで投資した場合、そのような為替変動に耐えられない可能性があります。
安全にスワップ投資を行うためにも、レバレッジは3倍以下がお勧めです。
3:証券会社選択
スワップポイントを得るためには、FX会社を選ぶことも重要です。
なぜなら、FX会社によってもらえるスワップポイントが違うからです。
同じ通貨ペアでも、選ぶFX会社によってトータルの収益に大きな差が出ます。
そのため、できるだけスワップ金利の高いFX会社を選びましょう。
ずっと持っていれば、プラスのスワップポイントで為替変動による損失をカバーできる。何よりうれしいのは、何もしなくても毎日お金が入ってくることだ。
注意点について
為替差益を狙うスタイルではないので、買うタイミングはそれほど気にする必要はありませんが、資金が100万円あるのであれば、一気に買わずに時間を分散して買うことをおすすめします。たとえば、毎月10万円分を購入し、100万円を使い切ったら、そのまま長期間放置してスワップポイントを受け取る。そうすれば、買った外貨が下がっても心理的負担が少ない。
スワップポイントとは、低金利の通貨を売って高金利の通貨を買えば、その金利差を受け取ることができますが、逆に高金利の通貨を買って低金利の通貨を買えば、その金利差を支払わなければなりません。今のところ、日本の金利は世界で一番低いので、日本円で他の通貨を買うときには心配する必要はありませんが、日本が政策金利を引き上げるようなことがあれば、少し心配した方がいいでしょう。
一般的に新興国の金利は高いので、スワップポイント狙いの投資には魅力的にうつります。ただし、為替の変動がとても大きく、大きく下がったあと、戻ってこない可能性もあります。そうなってしまうと、いくらスワップポイントがたまっても、為替差損でいつまでたっても利益にならない可能性もあります。長期で安心して握っておくためには、安定感のある通貨を選ぶことが重要です。
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